戸田温泉の朝は遅い。


だって、山の向こうから朝日が昇ってくるんだもん。


朝食を7時30分にしてもらったので、食べ始める頃にやっと朝日が差し始める感じです。
でも、この日は最高気温24度で絶好の観光日よりでした♪


朝食後、身支度を整えいざ出発!

昨夜の夕食前に類と作戦会議を開いていたので、行き先は決定済み!

ジャ〜〜ン!

堂ヶ島温泉へ!


戸田温泉に泊まってるのに堂ヶ島温泉に入りに行くわけではありません。

そこは海岸に大小さまざまの島があり、イタリアの青の洞窟よろしく遊覧船で洞窟めぐりが出来るのですv

イタリアには行ったことがありませんが、類の両親が行った時のビデオを見る限りあちらの方がスリル満点かも。

入り口がめちゃめちゃ低くて、船のままで(手漕ぎの6人乗りボート)入るためには、全員が仰向けに体を倒さなければならないのです。
しかも6人乗りのボートのはずなのに、日本人は体格が小さいからという理由で8人乗りになるという・・・なんちゅーアバウトさ。


ですが伊豆は違います。

可愛らしい船(船によってはお魚の絵が船体横に大きく描かれてたりします)は50人乗り(笑)
もちろん手漕ぎではなくエンジンで動きます。
まずは海岸線に沿って緩やかに、島やら漁港やら亀が上陸しているような形から亀岩と呼ばれている断崖やらを遊覧し、そこから少し沖へと出ていよいよ本題に突入!

見所の三四郎島(見る角度によって3つに見えたり4つに見えたりする島群。実際は4つ)、本当に象が佇んでいる様に見える象島などを横目に見ながら、狭い島の間を通り抜け洞窟内へと進んでいくのです。

洞窟内は船が1艘しか入れないので、前の船が出てから入ります。
この日はお天気は良かったのですが、なにぶん風が強め。
いくら50人乗りとはいえ小さい船ですので、揺れること揺れること。
天然の「フライングパイレーツ」状態でした。
相乗りした、どこぞの学生さんたちも思わず

「うおおおおおお」

と、うめいておりました。
確かに、口から胃が飛び出しそうな勢いでしたから(嫌)



堂ヶ島の洞窟は途中の天井に「天窓洞」と呼ばれる大穴が開いていて、そこから差す日光が水面に反射して洞窟内をキラキラと照らし、さながら「碧の洞窟」風。

美しい景色を目の当たりにしていると、突然船が汽笛を鳴らしました。

どうやら洞窟内に船がいるよという合図だと思われるのですが、その反響音も結構な大きさで、再び乗船客一同

「うおおおおおお」

老若男女、リアクションが一緒でした(笑)

ちなみにこの汽笛は、外にいても聞こえます。
堂ヶ島で汽笛が聞こえたら、洞窟内に船がいる合図です。多分。

洞窟を無事抜けると元の乗り場に戻るのですが、1周約20分の遊覧体験はなかなかどうして楽しめました。
波が荒いと本当に数メートル単位で船体が上下するんですね。
車には弱いんですけど、ジェットコースター好きなのでずーっとニコニコしていたらしく

「すんごい楽しそうだね」

と、類に指摘されてしまいました。

ええ。
心底楽しかったです。
(でも乗船時に救命胴衣の保管場所はきっちりチェックしてました 笑)

上陸後は船着場の目の前にある「らんの里堂ヶ島」と「加山雄三ミュージアム」を見学。

らんの里は花が咲いているオーキッドゾーンは素晴らしく芳しい香りで見て回れるのですが、原種の置いてあるフォレストゾーンなどは少々寂しい雰囲気でした。
途中で気がついたのですが、寂しい雰囲気なのはその最長ルートを回っているのが明らかに私たち二人だけだったからでしょう。
でもお天気もよく、広大な敷地内を貸し切り状態で歩いていると思えば気分も晴れやかで、それぞれ写真を撮りつつ、他愛無いおしゃべりもしつつ、約60分のコースを類と二人でえっちらおっちら歩きました。

途中にあるつり橋からの眺めは、遠くまで海を見渡せるパノラマビュー。
つり橋といっても頑丈に吊ってあるので全然揺れることもなく(結構揺れを期待してたのに〜)
するすると渡れてしまってちょっぴり残念(笑)

そして隣接の加山雄三ミュージアムにも、休む間もなく入館!!

あー、実は私 ご本人さんの歌声があんまり好きじゃないんです。
特に「君といつまでも」は曲自体も苦手。
高校のときから、誰かが彼の曲を歌いだすと途端に逃げ出すほどでした。
(生理的に受け付けない?)

類もそれを知っているのでしきりに

「大丈夫か?」

と聞いてくれましたが、その曲以外がBGMとして流れていたので何とか踏ん張れました。
(何ゆえそこまでして見学してたんでしょうかね?)

入る前は「きっと若大将と歌ばっかりなんだろうなー」なんて思ってたのですが、さにあらず。

加山さんって小さい頃から恵まれた生活をしていて、大学でも学友に故・橋本龍太郎さんがいらしたりと本当にいいとこのお坊ちゃんでした。あんまり恵まれているので、へーとかほーとか感心することばかり。

そんな中、最も印象に残ったのはご本人の手による絵画。

静物や人物、景色など様々なモチーフを描いてましたが、何よりも上手だと思ったのは海の絵でした。
特に、砕け散る波頭や夕日に輝く海面などの表現力は玄人はだしの腕前ではないかと。
(私もそんなに造詣が深いわけじゃないですが、思わず「買ってもいいぞ!」と思った絵が何枚かありました)

水彩画も描かれるようですが、断然海をモチーフにした油絵が気に入りました。
本格的に習い始めて10年も経っていないそうですが、本当にお上手でした。

でもやっぱりあの曲は苦手です。
(たとえ類がマイナーに編曲して歌ったとしても、震えが止まりません 笑)



怒涛の見学を終えると、すでに昼食時をだいぶ過ぎていたことに気がつきました。
が、宿の食事のせいもあり全然空腹感がありません。(私だけ)


そこで類は鯵のぶっかけ飯(小)を、私はところてんをチョイス。

類のぶっかけ飯はひつまぶしみたいに、最初は秘伝のたれをかけて混ぜご飯でいただき、半分ぐらいになったら熱々の出汁をかけてお茶漬け風にいただくという1粒で2度美味しいご飯なのでした。
ちょっぴり味見しましたが、出汁をかけると鯵の刺身が半生になり、目先が変わって最後まで楽しめました。
本当に伊豆ってどこで食べてもお魚が美味しいんですね。

私が選んだところてんは伊豆名物だとかで、甘酢しょうゆ若しくは黒みつでいただくのだそうです。
珍しいので「黒みつ」で注文を。

寒天がものすごく濃いのかとにかく歯ごたえのある代物で、普段は1本箸で食べるのですが、ところてんが丈夫すぎて上手くすくえず、仕方なく普通に2本箸でいただきました。
「何だかちょっと食べにくい」って言ったら類が笑ってました。
ぶっかけ飯にもデザートとしてミニところてんがついていたので、類も真似して1本箸で食べようとしてましたが、やっぱり食べにくくて(笑)

でも、ところてんを2本の箸で食べるなんてね。



何にもしない旅のはずが、この日はやたらに遊びまくり。
食後は土肥に向かい、昨日は出来なかった金山での砂金採りに挑戦!
制限時間30分間に類は7個、私は6個。

なのに類の入れ物にはなぜか砂金が5個だけ・・・???


「なんで2個足りないのー?」

欲に目のくらんだ妻が思わず発した心の叫び。
砂金採りコーナーのお姉さんたちに思わず笑われてしまいました。
ひ〜〜〜〜〜っ!!


でもですね、砂金を見つけるのって大変なんですよ〜。
お姉さんたちは何の苦もなくあっという間に砂金をお盆に残せるけど、私たち素人にはなかなか・・・時間がかかります。

金山土産は娘たちそれぞれに金運がつくように「金のうんこ」の根付を(笑)
私には金塊のミニチュアマグネットを(笑)

ご笑納くださるかしら?




土肥を後にして北上し、途中の花時計をチラリと見たり(実は駐車場がわからず止まれなかっただけ。これは類のせい 笑)
途中の絶景ポイント「旅人岬」で風に当たったり
ゆっくりと宿を目指したのでした。




連泊2日目の夕食には戸田名物の「高足がに」を別注文。
食べたことがないので「焼きがに」でお願いしました。

今夜のメニューも盛りだくさん。

手長海老のウニ焼き
たこしゃぶ
とっぽぎのワンタン包み揚げ *とっぽぎ=伊豆名物の深海魚
柿なます
かぼちゃのそぼろあんかけ
ぶりの焼き物
海老のカクテルサラダ
お刺身盛り合わせ
海鮮太巻き(おしのぎ)

白ご飯
白身魚のお吸い物
メロンとブドウ

そして
高足がにの焼き物


かにはもう甘くて甘くて、茹でるよりも味が濃厚で香りも芳醇。
かに味噌をつけていただいたのですが、身の甘さに更に味噌のコクが絡まりそれはそれは絶品のお味。
1人前で片側の足の部分が出たのですが、2人でも大満足。
それでなくても他のお料理がたくさんあるのに、はっきり言ってもう無理!の状態でした。
ウニ焼きもたこしゃぶも美味しかったのですが、中でもおしのぎにと出された海鮮太巻きの甘いことといったら。
類と2人で幸せ〜♪なご飯をいただきました。

ただ。

かにを追加したためにお刺身が犠牲に…
ウニだけはいただきましたが
かんぱちもマグロももっと食べたかったよ〜〜〜〜ん(泣)



類に指摘されるまで全然気がつきませんでしたが、昨日今日とお肉をいただいてません。
本当に魚介類だけでお腹いっぱい。


が。

肉なんてどうでもいいや〜!

そんな気分にさせられます。

やられたな、伊豆半島。

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